運動器リハビリテーション診療の流れ
運動器リハビリテーションの対象
日常生活やスポーツ中に、四肢、体幹など体のどこかに痛みがあるかた、膝関節や股関節など人工関節置換術や、骨折等運動器の手術後の患者さんなど、筋骨格系・運動器、移動に支障のあるかたは老若男女を問わず、ほとんどが対象になります。
リハビリしましょうと言われたら
担当の理学療法士が関節可動域の測定、筋力測定、歩行速度の測定などをおこないます。現状の生活状況を把握するため、ロコモ25など、さまざまな問診を実施させていただきます。
運動器リハビリテーション実施計画
改善へのご希望や目標(どこまで、いつまでに治したいか)をお伺いし、その後、ゴール設定(どこまで、いつまでに治せるか)とその見通しをお伝えします。当クリニックでは、医師、看護師、理学療法士など多職種が毎日カンファレンスを開催し、患者さんのリハビリテーション計画を策定します。この計画に基づいて、適切な運動療法を開始します。同時に、温熱療法(ホットパック)や電気刺激・磁気療法などの物理療法により、血流改善を促進し、疼痛を緩和します。また装具・自助具による治療も状況に応じて行います。
運動器リハビリテーション(総合)実施計画
医師の診察時には、リハビリ開始後の生活状況の変化や仕事の状態などについてお伺いします。また、医師、看護師、理学療法士などの多職種が毎日カンファレンスを開催し、リハビリテーションの進捗状況やゴール達成の進み具合を検討・評価しています。策定した運動器リハビリテーション(総合)実施計画に基づき、患者に評価結果をフィードバックし、リハビリ内容や回数、時間、強度について相談・調整し、修正した計画に基づいて改善に向けてリハビリを継続していきます。必要に応じて定期的に検査を行いますが、さらに検査を追加したり、薬物療法を追加・変更する場合や、必要に応じて手術を提案することもあります。
運動器リハビリテーション料金について
当クリニックは運動器リハビリテーション施設基準(I)で、以下の料金体系が適用されます。
- 運動器リハビリテーションの料金:20分(1単位)あたり185点(1~3割負担、185~555円)
- リハビリテーション総合計画評価料は300点(1~3割負担、300~900円)
運動機能評価などリハビリテーションに付随する諸検査の費用はこの料金に含まれています。
介護保険の認定(要支援1,2・要介護1~5)をお持ちの方に対しては、別に目標支援設定管理料がかかります。初回250点、以後3ヶ月ごとに100点を算定させていたきます。
運動器リハビリテーションの時間、回数、期間の制限と定期的評価について
運動器リハビリテーションの回数は個々の状況、ご都合に応じて決定されます。1単位20分で最大1日6単位(2時間)まで受けることができます。1日1~2単位、通院の頻度は1週間で1~3日程度で1日1~2単位(20~40分)程度が一般的です。運動器リハビリテーションの期間は150日間ですが、150日間を超えても1か月につき最大13単位までのリハビリテーションを継続することができます。令和4年度から1ヶ月毎にFunctional Independence Measure(FIM)による機能的自立度を評価することが求められることとなりました。改善の程度を評価し、患者さんと情報共有しながら目標に向かって進んでいきます。